Imperata cylindrica (L.) Beauv. (Gramineae) with Piercing Rhizome
東京都小金井市で2000年7月、チガヤの地下茎がドクダミの地下茎を貫通しているのを見つけた(Fig. 1. A,B)。チガヤの地下茎は先端が硬く鋭くとがり、ちょうど昔のレコード針のような形をしている(Fig. 1. D)。ドクダミとチガヤの地下茎は、ほぼ同じ3-5㎝の深さに共存しており、太さは共に2~3mmである。チガヤはドクダミにぶつかると、避けずにそのまま突き刺さって抜けて行くようだ。ドクダミの方はそこに割れ目ができるだけで、壊死したり癒合したり癒傷組織ができたりすることもなく、貫通された影響を受けずに生活している。同じ深さにヤブカラシの地下茎も走っているが、これは太く柔らかいものだから、あちこちで貫通されている(Fig. 1. C)。これまた貫通された影響は見られない。貫通するのはいつもチガヤの方で、ドクダミやヤブカラシはそういう行動をとらない。チガヤがチガヤを貫いているケースも、同じくらいの頻度で見られる(Fig. 1. D)。この場合にも癒合は見られない。こういう出来ごとは珍しいものではなく、約1m四方で10件ほど見つけた。前記のとおり、接触した2種の間に交互作用はないようだ。スギナも同じ所に生えているが、地下茎がやや深い位置にあることと、太さが1mmと細すぎて、相手にならないらしい。アズマネザサは、地下茎の位置が15~20cmと深いので、チガヤと出会うことはなさそうである。それにアズマネザサの地下茎は非常に硬いので、チガヤといえども避けて通るだろう。
チガヤ / Fig. 1
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C.3ヶ所でチガヤに貫通されたヤブガラシの地下茎 (b).
チガヤは更にドクダミも貫通している(a).
Rhizome of Cayratia japonica pierced by those of
Imperata cylindrica rhizomes at three points (b).
Imperata also pieces Houttuynia cordata (a).![]()
D.チガヤの地下茎同士の貫通 (c).
Rhizomes of Imperata cylindrica
piercing each other (c).[植物研究雑誌76(1):53-54(2001)]注)本書収載にあたり原文のSummaryは割愛した
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